カジノやオンラインギャンブルの世界で、少しユニークで数学的な戦略として知られているのが「ラボーシュア法」です。これは“キャンセレーション法”とも呼ばれるベッティングシステムで、主にルーレットやバカラといった偶数配当(1:1)のゲームで利用されます。名前の響きは難しそうに感じられるかもしれませんが、仕組みを理解すれば非常に論理的で、計画的な資金管理ができる賭け方でもあります。
この記事では、ラボーシュア法の基本ルール、使い方、実践上の注意点までを詳しく解説していきます。
1. ラボーシュア法の基本構造|数字の列を使って管理する戦略
ラボーシュア法の最大の特徴は、「数字の列」をベースに賭け金を決定していくことです。プレイヤーはまず、自分が最終的に得たい利益額を、いくつかの数字の列に分けて設定します。
例:10ドルの利益を目指す場合の初期設定
[1, 2, 3, 4]
この列の合計が「1+2+3+4=10」で、これが最終的に得たい利益額となります。
賭ける金額は、列の最初と最後の数字の合計です。この例では、最初が1、最後が4なので、最初のベット額は5ドルとなります。
勝った場合:
→ 最初と最後の数字(この場合は1と4)を列から削除します。
→ 次の列は [2, 3]
になり、次のベット額は「2+3=5」。
負けた場合:
→ ベット額(この場合は5)を列の最後に追加します。
→ 次の列は [1, 2, 3, 4, 5]
となり、次のベット額は「1+5=6」。
この流れを繰り返し、すべての数字が消えた時点で、最初に設定した利益が手元に残るという設計です。
2. 実践での使い方|ステップごとの例で理解する
実際にラボーシュア法を使った例を追ってみましょう。
初期の列:
[1, 2, 3]
(目標利益:6ドル)
- 1回目:1+3=4ドルをベット → 勝利
- →
[2]
残り、次は「2+2=4ドル」をベット
- →
- 2回目:2+2=4ドルをベット → 勝利
- → 列が空になり、終了
このように、2連勝すれば6ドルの利益を確定できます。
では逆に、負けが続いた場合はどうなるのでしょうか。
初期の列:
[1, 2, 3]
- 1回目:1+3=4ドル → 負け
- →
[1, 2, 3, 4]
- →
- 2回目:1+4=5ドル → 負け
- →
[1, 2, 3, 4, 5]
- →
- 3回目:1+5=6ドル → 勝ち
- →
[2, 3, 4]
- →
負けが続くと、列がどんどん長くなり、賭け金も増えていく仕組みです。ただし、勝てば確実にリカバリーできるよう設計されています。
3. ラボーシュア法のメリット|計画的で柔軟性のある戦略
この戦法には、他のベッティング法にはない利点があります。
- 損失の回収と利益の獲得を両立
→ 一度の勝利で利益を得るだけでなく、前回までの損失も段階的に取り戻せます。 - 損切りがしやすい
→ 数列の管理によって、どこで止めるかを可視化しやすくなります。 - プレイヤーの裁量が大きい
→ 初期の数列は自由に設計できるため、自分の資金や目標に合わせて柔軟にカスタマイズ可能です。
また、マーチンゲール法のように2倍ずつ賭け金が増えるわけではないため、資金への圧迫も比較的穏やかです。
4. 注意点とリスク|列が長くなると苦しくなる
どんな戦略にも弱点があるように、ラボーシュア法にも注意点があります。
主なリスク
- 連敗が続くと列が長くなり、資金が圧迫される
- 途中でミスすると、数列管理が混乱する
- テーブルリミットに達する可能性
たとえば、10連敗すると [1,2,3,4,5,6,7,8,9,10]
のような長い列になり、賭け金が高額になります。
また、勝利によって徐々に列を短くしていく必要があるため、「勝ち方」にも粘り強さが求められます。
5. どんな人に向いている戦略か?|冷静で計画的なプレイヤー向け
ラボーシュア法は、感情に流されず、計算に基づいて戦えるプレイヤーに向いています。
向いているタイプ:
- ベットの根拠を明確に持ちたい人
- マーチンゲールのリスクに不安を感じている人
- ゆっくりでも確実に利益を積み重ねたい人
- 数字やパターンに強い人
逆に、直感やノリで勝負したいタイプや、素早い利益を求める短期型プレイヤーには不向きです。
まとめ
ラボーシュア法は、一見複雑に思えるものの、実際は非常にロジカルで自分のペースで戦えるベッティング戦略です。自ら設定した「利益の目標」に向かって、一つずつステップを踏んでいく感覚は、まるでパズルを解くような面白さもあります。
ただし、あくまで運に左右されるのがギャンブル。過信せず、資金管理を徹底したうえで、「道具のひとつ」として使いこなすことが重要です。
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