芸術の都フィレンツェ、歴史が息づくローマ、水の都ヴェネツィア――数えきれないほどの名所を持つイタリアは、ヨーロッパでも有数の観光大国です。そんな文化と歴史が豊かなこの国には、実は数は少ないながらも格式高いランドカジノが存在しています。その魅力は単なるギャンブル体験にとどまらず、建築美、歴史的背景、そしてラグジュアリーな雰囲気と深く結びついています。
イタリアでは、ランドカジノの営業は国によって厳格に制限されており、特定の都市や自治体に限定された特別な許可のもとに運営されています。現在、イタリア国内に正式に営業しているカジノはわずか4施設。いずれも観光地としても知られる都市にあり、施設そのものが歴史的建造物であるケースも少なくありません。
たとえば、世界最古のカジノとして知られる「カジノ・ディ・ヴェネツィア」は17世紀に遡る長い歴史を誇り、カジノと芸術の融合を体現しています。その他、リグーリア州の「カジノ・ディ・サンレモ」や、北部山岳リゾートの「カジノ・ド・ラ・ヴァレ(サン・ヴァンサン)」なども、観光とレジャーが融合した独特の体験を提供しています。
それでは、イタリアにある主なランドカジノをご紹介します。施設の特徴やアクセス情報などを参考に、旅の計画にお役立てください。
Casino di Venezia – Ca’ Vendramin Calergi(カジノ・ディ・ヴェネツィア – カ・ヴェンドラミン・カレルジ)
イタリア・ベネチア市内、カナルグランデ沿いに位置する世界最古のカジノ。歴史的建築と上品な雰囲気で知られ、クラシックなカジノ体験が楽しめます。
所在地:イタリア・ベネチア市(カナルグランデ沿い)
スロット台数:なし
テーブル台数:約28卓
営業時間:10:00〜02:00
アクセス:ベネチア・サンタルチア駅から徒歩約15分
Casino di Venezia – Ca’ Noghera(カジノ・ディ・ヴェネツィア – カ・ノゲラ)
ベネチア郊外、空港近くにある近代的な大型カジノ。イタリア初のアメリカンスタイル・カジノとしても知られ、最新スロット機が充実しています。
所在地:イタリア・ベネチア郊外(マルコポーロ空港近く)
スロット台数:約610台
テーブル台数:約20卓
営業時間:10:00〜02:00
アクセス:マルコポーロ空港から車で約5分
Casinò Municipale di Sanremo(カジノ・ムニチパーレ・ディ・サンレモ)
イタリア西部リヴィエラの高級リゾート地サンレーモにある歴史的カジノ。格式ある建物と優雅な内装が特徴で、観光とエンタメの中心的存在です。
所在地:イタリア・サンレーモ
スロット台数:約500台
テーブル台数:約38卓
営業時間:10:00〜02:00
アクセス:サンレーモ駅から徒歩約8分
Casino de la Vallée(カジノ・デ・ラ・ヴァレ)
イタリア北西部の山岳リゾート、サン・ヴィンチェンツォに位置する伝統あるカジノ。自然と静寂に包まれた環境で、本格的なカジノ体験ができます。
所在地:イタリア・サン・ヴィンチェンツォ州
スロット台数:約512台
テーブル台数:約95卓
営業時間:10:00〜02:00
アクセス:サン・ヴィンチェンツォ駅から徒歩約10分
Casino Municipale di Campione d’Italia(カジノ・ムニチパーレ・ディ・カンピオーネ・ディターリア)
※所在地はスイス国境の飛地「カンピオーネ・ディターリア」に位置し、イタリア最大級のカジノとして知られていました。再オープンが期待されています。
所在地:イタリア・カンピオーネ・ディ・イタリア(スイス国境内)
スロット台数:情報なし(以前は多数)
テーブル台数:情報なし(以前は多数)
営業時間:情報未定(閉鎖後の再開検討中)
アクセス:ルガーノ市から車で約20分
イタリアのランドカジノは、他国のように数多くの施設が乱立するタイプではなく、選び抜かれた都市における「特別な体験」として存在しています。建築や芸術、地域文化と融合したこれらのカジノは、ギャンブルを超えた文化的・感性的エンターテインメントの場とも言えるでしょう。
また、イタリア政府のもとで法的にも厳格に管理されているため、旅行者にとっては安全かつ安心なプレイ環境が整っています。観光や食、ファッションといったイタリアならではの魅力とあわせて、カジノを旅のアクセントとして取り入れることで、より豊かな旅行体験が得られるはずです。
ヴェネツィアの運河を眺めながらのプレイや、リゾート地でのリラックスしたギャンブル体験は、イタリアならではの贅沢な思い出として、きっと記憶に残ることでしょう。