カジノにおいて、勝率を少しでも上げるために用いられる「ベッティングシステム(賭け方の理論)」の中でも、古典的で人気のある方法のひとつがダランベール法です。特にブラックジャックやルーレットの赤黒など、勝率がほぼ50%の賭けにおいて多用される戦術として知られています。
この記事では、ダランベール法の仕組み、実際の賭け方、注意点などを初心者にもわかりやすく解説していきます。
1. ダランベール法とは?|その仕組みを理解する
ダランベール法とは、勝ったら賭け金を減らし、負けたら賭け金を増やすという、非常にシンプルな考えに基づいたベッティング戦略です。数学者ジャン=ル・ロン・ダランベールの名に由来しており、バランス理論の発想から来ています。
この戦略は、長期的には勝ちと負けの数が均等になるという前提のもとで、徐々に損失を回収していくことを目指します。
◆ 基本ルールの要点
- 最初に基準となる単位金額(例:$10)を決める
- 負けたら賭け金を1単位増やす
- 勝ったら賭け金を1単位減らす
- 勝ち負けがバランスすれば利益が残る仕組み
2. 実践パターン|具体的な賭けの流れ
ここでは実際に「基準ベット=$10」とした場合の流れを例に挙げて、ダランベール法のベッティングがどのように進んでいくのかをシミュレーションしてみましょう。
◆ パターン例(ルーレットの赤黒に$10からスタート)
回数 | 勝敗 | 賭け金 | 結果 | 累計収支 |
---|---|---|---|---|
1 | 負け | $10 | -10 | -10 |
2 | 負け | $20 | -20 | -30 |
3 | 勝ち | $30 | +30 | 0 |
4 | 負け | $20 | -20 | -20 |
5 | 勝ち | $30 | +30 | +10 |
6 | 勝ち | $20 | +20 | +30 |
このように、負けたときは賭け金を増やし、勝てば少しずつベット額を減らすことで、勝率50%に近い状況下で徐々に利益を積み重ねていくのがダランベール法の特徴です。
3. ダランベール法のメリットとデメリット
◎ メリット
- 計画的な損失管理が可能
- ベット金額が急激に増えないため、マーチンゲール法のように破綻しにくい。
- 初心者でも導入しやすい
- 増減が1単位ずつなので、覚えやすく実践しやすい。
- 勝ちと負けが交互に続く局面で強さを発揮
- 長期戦で収支が落ち着きやすい。
△ デメリット
- 連敗が続くと損失が積み重なる
- 例:5連敗であっても、次に勝てなければ損失が大きくなる。
- 「勝ちと負けが交互になる」という仮定に頼る
- 実際のゲームは偏ることも多く、想定通りに進まないこともある。
- 勝ちすぎたときにベット額が最低単位以下にならないよう注意が必要
- 例えばベット額を0にしてしまうと、それ以上減らせない。
4. 応用と改良バリエーション
ダランベール法はそのままでも使えますが、応用的な使い方も存在します。
◆ リバース・ダランベール法
- 勝ったら賭け金を1単位増やし、負けたら1単位減らすという逆の考え方。
- 流れに乗っているときに大きく稼げるが、運が悪いと損失が続くリスクも。
◆ 損益記録方式
- 「損失額」と「損失回数」を記録しながら調整する高度なダランベール法。
- 自分の損益状況を数値で可視化し、無理のない範囲でベット調整を行う。
5. ダランベール法を使うときのコツ
● ベット単位は小さめに設定する
長期戦になる可能性が高いため、ベット単位は自分の総資金の5%未満に抑えておくのが理想です。$100の資金があれば、1単位=$5以下にしておくと安全です。
● ストップルールを決める
「勝ち額が○ドルになったらやめる」「○連敗したら中断する」など、明確な終了条件を設けることで、感情に流されるプレイを防げます。
● 賭け対象は50%勝率に近いものを選ぶ
- ブラックジャック(ただしルールやハウスエッジを考慮)
- ルーレットの赤黒、偶奇、大小
- バカラのプレイヤーorバンカー(手数料には注意)
これらのゲームでこそ、ダランベール法の真価が発揮されます。
まとめ|堅実に戦いたい人におすすめの戦略
ダランベール法は、負けをコントロールしながら、徐々に勝ちを積み重ねていく堅実型のベッティング戦略です。運任せではなく「数字で戦略を立てたい」という人にはぴったりの方法と言えるでしょう。
ただし、あくまで確率論に基づいた戦術であり、必勝法ではありません。過信せず、計画的な資金管理と冷静なプレイを心がけることが、ダランベール法を成功させる鍵です。
カジノゲームをより深く楽しむための“ツール”として、ぜひ一度実践してみてください。